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記事一覧

十八番住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人めよくらむ 藤原敏行朝臣(としゆきあそん)の文(花山周子)

十八番 住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人めよくらむ 藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)歌意 住の江の岸に寄る波のよるではないが、夜でも夢の通い路を通って逢えないのは、あの人が夢の中でも人目を避けているからであろう。 所載歌集「古今集」恋二 原色小倉百人一首(文英堂)より 「住の江の岸による波」は「よるさへや」を導き出す序詞となっているが、初句に置かれたこの「住の江」という固有名詞は、...

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24番 このたびは ぬさもとりあへず 手向山(たむけやま)紅葉の錦 神のまにまに 菅家の文(今橋愛)

24番 このたびは ぬさもとりあへず 手向山(たむけやま)紅葉の錦 神のまにまに   菅家 歌意 この度の旅は、幣を捧げることもできない。さしあたって手向けの山の紅葉を幣として捧げるので、神のお心のままにお受けとりください。        所載歌集「古今集」羇旅(きりょ) 菅家、というのが菅原道真(すがわらのみちざね)と知らなかった。かんけ。羇旅(きりょ)は旅のこと。とんこつラーメン。太宰府天満宮。...

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15番光孝天皇の 君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ(光孝天皇)と文(花山周子)

「主婦と兼業」(※)を更新します。花山周子さんがお書きになった15番光孝天皇の 君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ の鑑賞と翻案です。十五番君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇歌意 あなたのために、春の野に出かけていって、若菜を摘んでいる私の袖に、雪が次から次へと降りかかってくるのだ。              ...

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23番 月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど 大江千里(おおえのちさと)の文(今橋)

23番月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど 大江千里(おおえのちさと)歌意 月を見ると、あれこれ際限なく物事が悲しく思われるなあ。私一人だけの秋ではないけれども。                      所載歌集「古今集」秋上 原色小倉百人一首(文英堂)より 夏の空気に慣れきっていた身体に、いちばん最初にふれてくる あの風、が 皮ふにあたったら。わたしは こころがちかち...

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ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは 在原業平朝臣(ありわらのなりひらあそん)と文(花山周子)

十七番 ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは 在原業平朝臣(ありわらのなりひらあそん) 歌意 不思議なことの多い神代でも聞いたことがない。竜田川が唐紅色に水をくくり染めにしているとは。(原色小倉百人一首 文英堂より)所載歌集 古今集 秋下    京都で外国人用に売っている化繊の着物の柄のようで、または雅叙園の豪華絢爛たる装飾のようで、つまり、案外この歌は日本的でないなと思う。「ち...

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34番 誰をかも知る人にせむ高砂の松を昔の友ならなくに藤原興風(ふじわらのおきかぜ)(今橋)

34番誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松を昔の 友ならなくに 藤原興風(ふじわらのおきかぜ)歌意 いったい誰を親しい友人にしようか。長寿の高砂の松も、昔の友ではないのだから。                                 原色小倉百人一首(文英堂)より所載歌集 『古今集』雑上           この歌のことを考えていたら ほとんどわすれかけていた「老いの才覚」曽野綾子、ベスト新...

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この春、

この春、映画監督の中村佑子さんが大阪においでくださいました。お目にかかるまえに「あえかなる部屋 内藤礼と、光たち」という映画を拝見して びっくりしていたわたしは いつものようにびびりながら取材を受けました。その日のことを すばるで隔月連載中の 「私たちはここにいるー現代の母なる場所」 8月号でとりあげてくださいました。学生の頃のことや短歌のこと、子どもがおなかにやってきた頃のこと、産まれてからのこ...

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としごのおやこ 

この7月、歌集が出ました。紙の歌集では15年ぶりです。「としごのおやこ」といいます。アマゾンでも販売しています。https://www.amazon.co.jp/としごのおやこ-現代歌人シリーズ23-今橋-愛/dp/4863853246どうぞよろしくお願いします。    ( 今橋 )...

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十三番筑波嶺(つくばね)の峰より落つる男女(みなの)川 恋ぞつもりて 淵となりぬる(陽成院)の文(花山周子)

「主婦と兼業」※を更新します。今回は花山周子さんのお書きになった陽成院(ようぜいいん)の歌の文と返歌のような一首。気色悪い。ぞっとする。と書く淵を、最後の歌で、しゃっしゃと切っているところがおもしろかった。(今橋)十三番 筑波嶺(つくばね)の 峰より落つる 男女(みなの)川 恋ぞつもりて 淵となりぬる        陽成院歌意 筑波の峰から激しく流れ落ちてくる男女川がしだいに水量を増やして深い淵と...

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84 ながらへば またこのごろやしのばれむ憂しとみし世ぞ今は恋しき(藤原清輔朝臣) 今橋愛                              

84ながらへば またこのごろやしのばれむ憂しとみし世ぞ 今は恋しき                                藤原清輔朝臣ふじわらのきよすけあそん 所載歌集「新古今集」雑下 歌意 この先生きながらえるならば、つらいと感じているこのごろもまた、懐かしく思い出されることだろうか。つらいと思って過ごした昔の日々も、今では恋しく思われることだから。現代の人の歌を読んだりしていても、...

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