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50 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな  藤原義孝

50 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな  藤原義孝

歌意 あなたのためにはたとえ捨てても惜しくないと思っていた命までも、
逢瀬を遂げた今となっては、長くありたいと思うようになったのだった。 所載歌集『後拾遺集』恋 
『原色小倉百人一首』文英堂より


男のひとの歌だなあと思う。

後朝(きぬぎぬ)の歌。
逢瀬を遂げる前、そしてその後とで 自分の心が変わったことを歌にしている。

上から音をとっていくと、ひとつも奇をてらっていない。
素朴。そのままを言っている。自分の心が変化する瞬間を、何にもよらず 感受したまま捕まえているところがすきだ。

作者の藤原義孝は、天然痘(てんねんとう)で 21歳で亡くなっている。
それを知ると この願いが、より きらきらする。
長くありたいと思ったのに、この人の願いは かなわなかったのだと。

翻案は家族のことを歌にした。

どうなってもいいとおもって生きてた。というきみが たばこをやめて数年  今橋 愛 
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